仕事関係、友人関係、夫婦関係、等々でいつも聞き役で疲れるって経験した事はないですか?
なんで聞いているだけでこんなに疲れるんだろうって不思議に思った事はないですか?
どうして、話しを聞いているだけで疲れてしまうんでしょうね。
カウンセラーは人の話を聴く事が基本です。
相手に話をしてもらって、初めて仕事になります。
ですから、もちろん話を促すテクニック等も使っています。
でも、もちろん話すように強要はしません。沈黙も重要な意味を持っているからです。
待つのも大事な仕事なんです。
では、話しを聴く毎にカウンセラーは疲れ果てるんでしょうか?
答えはノーです。もし、疲れ果てるカウンセラーがいるなら、ちょっと(かなり)問題ですね。
以前、親友に聞かれた事があります。
”人の悩みを聞くなんて、めっちゃしんどくない?”って・・・。
その親友は、間違いなく聞き役に回ってしんどい経験をしたわけです。
その当時はまだ僕も勉強中でしたので、仕事としてやってく事を純粋に心配してくれたわけです。
本当、親友って存在はありがたいですよね。
そんな昔話も織り交ぜ、最近、質問も受けましたので、今回テーマとして取り上げてみました。
さて、それでは一体何が違うんでしょうね?
まずは、問題の、なぜ疲れるのかを考えてみて下さい。
どうでしょう、相手の話しを聞く時、一緒に感情も受け入れていませんか?俗にいう感情移入です。
相手に感情移入することは、本当に素晴らしいことです。相手はすごく喜んでいることでしょう。
でも、待ってください、なら、どうして同じ感情なのに、自分だけ疲れるんでしょう。
同じなら、お互い一緒の状態になるはずですよね。でも、違いが出ている・・・。
それは、感情移入は、実は自分の感情を当てはめているからなんです。
例えば、愚痴とか人の悪口とかどう考えてもいい感情ではないですよね。
選り分けるなら、負の感情となるんでしょうかね。
それを持ち続けるのは、どう考えてもいい結果にはなりませんよね。
ですから、例えが悪いかもしれませんが、毒を吐き出すように、話すわけです。
それはスッキリしますよね、だって毒を出しているんですから。
では、聞いてるあなたはどういう思いでその毒を聞いているんでしょうか?
自分に押し付けられたと感じているんではないでしょうか?
それが続くと、あなたは相手をどのように見てしまうんでしょうね?
怒った事を話している相手が、いつの間にか戸惑っているなんて経験はないですか?
もしあるなら、それは、ズレが生じているんです。
当たり前ですよね、相手と自分は違う人間ですから、同じ感情でも違いが生じるのは当然なんです。
さらに、相手はその話をしている経験は既に時間が経っているんです。冷静になる時間があったわけです。
対するあなたは、今 聞いたわけです。ですから、生じる感情も強くなるわけです。
同じ経験をしていたなら尚更です。自分の経験も思い出されて自分の事のように感じてしまうでしょう。
どうです、ぱっと出して見ましたが、片寄ってますよね。
片寄って不均衡が生じていますので、いずれ破綻するのは目に見えてるんですよ。
何事にも当てはまると思いますが、物事は可もなく不可もなく、です。
負担になってるなって感じたら、相手の荷物を余計に持ってしまっているんです。
なら、戻し過ぎないように、相手に返してあげましょう。
”あなたの問題だよね”って、可もなく不可もなく、です。
最後に断わっておきますが、感情は自然に生じるものです。
良い感情もあれば、もちろん悪い感情もあります。(実は良い悪いではないのですが)
ですから、早めに適切に処理出来ればいいのですが、なかなか難しい事なんです。
愚痴や人の悪口を言う人も、そうしたくてしているわけではないと思います。
ですから、困ったちゃんだなあって暖かい目で見て上げてくださいね。
もちろん、可もなく不可もなく、です。