ある人から聞いた話しで、家の庭にクロガネモチの木があって、そこに鳩が巣を作っていて、巣の中には卵もあったそうで、親鳥がいつも卵を温めてたそうです。
ところが、野良猫がどうも鳩なのか卵なのか狙ってたみたいで、気づいた時には 卵がなくなってたそうです。
その人は、野良猫が悪さしたから鳩がかわいそうだと思って、なんとかならないかと考えて、猫が悪さできないようにネットでも張ろうかなって話していました。
なるほど、ネットを張るという具体的な対策を講じることによって、その人は今後鳩が襲われるという自分が見たくない場面を防ぐことができるんだろうなと、僕は素直に思いました。
で、前置きが長くなっちゃいましたが、この話しの場面を今回使おうかなって思ってます。
ちょっと、想像してみてください。
襲った野良猫ですが、実は最近 子猫を産んで、子猫にお乳を与えるためいつもご飯を探しているんです。
ところが、近隣皆さんのマナーがしっかり行き届いているから、目につく食べ物はありません。
ここ数日、食べ物にありついていません。さすがにお乳も出なくなってきました。
そんなとき、ふと木を見上げると、鳩が巣を作ってるのに気づきました。
母猫として、このチャンスを逃すわけにはいきません。
思惑通り、ちょっと威嚇すると鳩は卵を残して飛んでいってしまいました。
巣に残された卵を食べ、なんとか子猫のためにお乳を出すことが出来るようになり、幼い命を守ることができました。
どうですか、最初の野良猫のイメージと違う印象を持ったんじゃないでしょうか?
悪戯ばかりする野良猫が、一気に母性愛に溢れた苦労している母猫になったんじゃないでしょうか?
僕なりにちょっと(かなり)脚色しちゃいましたが、僕たちの生活の場面でも、同じようなことがあるような気がしませんか?
人が知りえる情報って限られるし、その情報も自分の価値観というフィルターを通してみてしまうので、物事を客観的に見ることって非常に難しいことだと、個人的には思っています。
ですから、会話をすることって、非常に大事だと思います。なぜ、そんなことするんだろうって思うことがあったなら、そのまま相手に聞いてみてください。動物と違って、僕たち人間は会話というコミュニケーションという手段を持っています。僕個人的な考えですが、会話から情報を得ることによって、間違った解釈、誤解を少しでも防ぐことができるかもしれません。
もちろん、どんな事情があろうが、他人を傷つける行為をした以上、その行為の責任は償わなければなりません。可もなく不可もなくが大事ですが。
ちなみにこの話の元は、実際に僕の実家で普通に交わされた日常会話です。
日常会話ですが、それでもちゃんと本人にはここで書くよと了解済みです。
僕たちカウンセラーには守秘義務がありますので、職業上知りえた情報はむやみに他人に話すことはあり得ません。
こんな話しまでしてしまって大丈夫なんだろうかって心配になることもあるかもしれませんが、そんな時は逆に念を押すのもいいかもしれませんね。すごく安心させてもらえると思いますよ。